女性部下との信頼関係を深めるコツ|目的を共有し対話を大切にしよう

「何のためにこの仕事をするのか?」と聞かれたとき、すぐに答えられますか?

実は、目的を意識せずに仕事を進めてしまうことは意外と多いものです。

特に、女性部下を持つ男性管理職にとって、目的の共有対話の積み重ねは、信頼関係を築くうえでとても大切なポイント。

今回は、目的を共有する重要性、女性部下との対話を深める方法、そして「イソップ寓話のレンガ職人」の話を通して、目的を持つことの意味について考えていきます。


目次

1. 目的を共有することがチームを強くする

目的がはっきりしていないと、仕事の方向性が定まりません。

たとえば、上司が部下に「ショールームに呼ぶお客様のリストを作って」と指示を出したとします。

でも、目的が共有されていなければ、去年のリストに少し新しい顧客を加えただけのものが提出されるかもしれません。

「なぜお客様を呼ぶのか?」
「どんな結果を目指しているのか?」

この部分が伝わっていないと、やることだけが決まっていて、工夫が生まれません。

しかし、目的をしっかり共有すると、部下も「どうすればもっと良くなるかな?」と考えるようになります。

そのためにも、日ごろから対話を重ね、目的を伝え合うことが大切です。

イソップ寓話のレンガ職人から学ぶ目的の持ち方

ある日、一人の男が工事現場を歩いていました。

そこで、3人のレンガ職人に出会い、「何をしているのですか?」と尋ねます。

1人目の職人:「見ればわかるだろう、レンガを積んでいるんだ」
→ ただ言われた仕事をこなしているだけ

2人目の職人:「家族を養うために働いているんだ」
→ 生活のために働いている

3人目の職人:「歴史に残る大聖堂を建てているんだ」
→ 自分の仕事が世の中の役に立つと考えている

3人目の職人のように、目的を意識することで、仕事に誇りを持つことができます。

しかし、ここに「4人目の職人」がいたら、どうなるでしょうか?

3. もし4人目の職人がいたら? 目的を深める対話

もし、もう一人職人がいたとしたら…。

彼が何も考えずにレンガを積んでいるだけだとしたら、どう声をかけるでしょうか?

男:「このレンガを積むことで、歴史に残る大聖堂ができるそうですね。」

職人:「ああ、そうらしいね。」

男:「そのことについて、どう思いますか?」

職人:「考えたことないなぁ。ただ生活のために働いてるだけだから…。」

男:「でも、あなたの積んだレンガが、大聖堂になり、何百年も人々が訪れる場所になるとしたら?」

職人:「そんなふうに考えたことなかったけど…なんだかすごいことをしてる気がする。」

男:「完成したら、家族と一緒に見に来たくなりませんか?」

職人:「うん、確かに。子どもに『お父さんが作ったんだよ』って教えたいかも。」

このように、目的を共有することで、仕事への意識が変わります。

単なる作業から、自分の仕事に誇りを持つきっかけになるのです。


女性部下との対話を大切にする方法

女性部下と良い関係を築くには、「一方的な指示」ではなく「対話」を大切にすることが重要です。

以下の3つのポイントを意識してみましょう。

① 目的を明確に伝える

指示を出すときに、「なぜやるのか?」を伝えましょう。
「この仕事を通して、どんな成果を目指しているのか?」を言葉にすると、部下も理解しやすくなります。

② 相手の意見を聞く

部下が納得して取り組めるように、「どう思う?」と問いかけながら進めることが大切です。
一緒に考えることで、仕事への意欲が高まります。

③ 成果を一緒に振り返る

「今回の仕事でどんな成果があったか?」を振り返る時間を作ると、次の仕事に活かせる気づきが生まれます。

「どうすればもっと良くなると思う?」と問いかけることで、部下も自発的に工夫するようになります。


目的を共有したチームはどう変わる?

ある企業では、管理職が部下との1on1ミーティングを定期的に実施し、仕事の目的を共有するようにしました。
すると、部下たちは「なぜこの仕事をするのか」がわかり、モチベーションがアップ!

また、「こうしたらもっと良くなるかも」と自発的に提案する姿勢が生まれ、チームの成果も向上しました。
目的を共有するだけで、職場の雰囲気が変わり、仕事への向き合い方も大きく変わるのです。

しかし、目的の共有は1on1ミーティングだけではありません。
日々の業務報告や会議の場でも、目的を伝え合うことができます。

業務報告の場で目的を共有する

例えば、部下からの業務報告の際に、単に「報告を受ける」だけでなく、次のように問いかけることで目的を明確にできます。

❌「今週の進捗はどう?」
⭕「今週の進捗を聞かせて。その中で、最初の目標に対してどこまで達成できているかな?」

こうすることで、部下自身が「自分の業務がどんな目的につながっているのか?」を考えながら報告するようになります。
上司が意識してこの質問を続けることで、部下も目的を考えながら仕事を進める習慣がつきます。

また、会議でも目的を共有することでメンバーの意識を高めることができます。

たとえば、会議の冒頭で「この会議の目的は何か?」を確認するだけで、話し合いの内容が具体的になり、無駄な議論を防げます。

また、会議の最後に「今日の話し合いを通じて、チームの目標にどんな影響があったか?」を振り返る時間を作ることで、メンバー全員が目的意識を持ちやすくなります。

こうした小さな積み重ねが、チーム全体の意識改革につながっていきます。

1on1ミーティングだけでなく、日々の業務報告や会議の場でも、目的を伝え合うことが、チームの成長につながるのです。


まとめ:目的を共有し、対話を大切にしよう

女性部下との信頼関係を築くには、目的を共有し、一緒に考えることが大切です。

✔ 目的を明確に伝える
✔ 相手の意見を聞く
✔ 対話を重ね、仕事への誇りを持たせる

「イソップ寓話のレンガ職人」のように、目的を持って仕事に取り組むと、やりがいや誇りが生まれます。

あなたのチームが、より良い方向に進んでいくために、ぜひ「目的の共有」と「対話」を実践してみてくださいね。

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この記事を書いた人

女性パワーを活かすビジネスコーチ
「女性の力」を活かすことは、企業の未来を切り拓く重要な鍵です。
男性の視点から、「男女がともに輝く職場づくり」を探求し、企業の成長につなげるヒントを発信しています。
400名の女性たちと共に働いた経験をもとに、そのエッセンスをシンプルに伝えます。
多様な個性が響き合い、組織が強くなる。そんな未来をともに創りましょう。

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